甘酒が腎臓病に良い。
これだけ聞くと、病気に対して甘酒が良い効果を発揮してくれると思ってしまいますが、実際はそうではありません。
ここではなぜ甘酒が腎臓病に良いと言われるのかを紹介していきます。
甘酒が腎臓病に良いと言われる理由
甘酒が腎臓病に良いと言われる理由は、甘酒が腎臓病を治す効果があるからではありません。
腎臓病患者にとって悩みの種である便秘を改善する効果が期待できるからです。
この効果は、酒造メーカーの八回醸造が実際に検証して効果が立証されました。
便秘解消のエビデンス
株式会社八海山が2017年に発表した研究結果に「甘酒の継続摂取によって便秘の改善が認められた」というものがあります。
これによると、米麹甘酒を3ヶ月間継続摂取した77.8%の患者さんに便秘改善効果が認められたのだとか。
22.2%の患者さんは下剤の量が減り、55.6%の患者さんは下剤を飲まなくなったそうです。
研究結果として便秘の改善が認められているほど甘酒の便秘解消効果は優れているんですね。
また、この研究では便秘改善以外の効果も認められました。
中性脂肪低下の効果
便秘改善の検証と同様に3ヶ月間の甘酒継続摂取を行ったところ、中性脂肪の低下の効果も認められました。
この効果は全体の79%の方に見られた効果です。
中性脂肪が増加し、HDLコレステロールが減少する腎臓病の方にとって、中性脂肪を低下させる効果はうれしい効果だといえます。
参考:麹甘酒の継続的飲用が透析患者の便通改善効果や中性脂肪低減効果などQOL 向上に役立つことを学会で発表します
リンやカリウム量が少ない
リンやカリウムの排出がうまくいかない腎臓病の方にとって、リンやカリウムが含まれている食材は避けるべきものですよね。
しかし、甘酒はリンやカリウムの含有量が少ない為、過剰摂取の心配が少ないです。
また、リンやカリウムが少ないにも関わらず摂取できるカロリーも豊富です。
カロリー摂取を考えて生活しているの方にとってはカロリー補給の面でも役立つといえます。
こういった点でも甘酒は腎臓病の方にとって良いと言われているんですね。
腎臓病の方が選ぶべき甘酒
腎臓病の方が選ぶべき甘酒は「米麹甘酒」です。
甘酒の便秘改善、中性脂肪低下の研究でも米麹甘酒が使用されています。
これは、米麹甘酒は酒粕甘酒とは異なりオリゴ糖やブドウ糖を補給して腸内改善をする役割を担ってくれるからです。
便通改善や中性脂肪低下を狙うためにも、甘酒を飲むなら米麹甘酒を選ぶのがおすすめです。
米麹と酒粕を合わせて使っている甘酒もありますが、こちらは微量ながらアルコールを含むので気にしないという方にはいいかもしれません。
甘酒で日々を健康に
甘酒は便秘改善や中性脂肪低下だけでなく、栄養素を豊富に補給できる飲み物です。
ビタミンB群・ミネラル・アミノ酸など、疲れをとるのに必要な栄養素がぎっちり詰まっています。
日々の健康維持の為や、夏バテなど疲れやすい時期に飲むのにもうってつけの飲み物です。
元気な毎日を過ごすために甘酒を使ってみるのもありかもしれないですね。